★始まりはいつも☆
「あなたの帰りを待ってました」

「私の？」

「そうです。みんなが……あなたの」


そして言葉を途切れた。
気付いたのかって思ってると、立ち上がった千歳は私の腕を引っ張って、千歳の両腕に収まった。


「え……、なに？」

「俺の命は、あなただけのものです。どうぞ、コキを使ってください」


まるで童話の騎士のような言葉に私は戸惑っていた。
彼は私を別の誰かと勘違いしてるみたい。

違うんだって言葉にしたいのだけど、彼の肩に顔を押さえつけられて何かを発することを許さないよう。

顔は優顔で女みたいな風だったけど、身長とか触れた時の筋肉質から男らしい姿が分かる。

女の子なら、みんな目の色が変わるくらい。
こんな綺麗な男性を見たことはない。


というか、バッチリ私の好みに当てはまっているんですけど……。
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