★始まりはいつも☆
離れた時、千歳のウェーブのかかった茶髪が目に入った。

彼のための髪型のような感じで、似合ってる。


「そうだ。みんなも待ってるから早く行こう」

「……は?」


どこへ、なんて聞こうとしたけど、乱暴に腕を引かれて舌を噛んだ。


「っ……」


痛い……。痛すぎる。
口元に手を添えて、無言で押さえたが誰も私のことなんて助けてくれない。

家族(孤児院)以外で異性に乱暴にされるのなんて生まれて初めてなんだけど!!

違うとも強く言えない私は、流されるまま千歳が案内した場所へと連行されるのだった。
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