責任取ってよねっ!
「蝶ちゃん、おはよ。」
蝶ちゃんは、私にとって恩人なの。
一ノ瀬に裏切られてから笑顔を無くした私にいつもどうり優しくしてくれて、おかげでだんだん笑顔を取り戻せた。
いつも感謝してるんだよ。
「そういえば…最近転入生入ってきたじゃん?3年生なんだけど…」
もしかして一ノ瀬のことかな?
蝶ちゃんは、私を裏切った人が一ノ瀬だって事は知らないんだ。
知ったら仕返しに行きそうだから。恩人の蝶ちゃんには、あまり迷惑をかけたくないから内緒にしているんだ。
「そ…そうなんだ…で、それがどうかしたの?」
蝶ちゃんの表情が少し変わった。
なんだかいきなり下を向いてしまい、なんだか言いにくそうにしている。
「なにか言いたくないようなら、無理に言わなくて大丈夫だよ?」
なんだか寂しそうな顔をしている。
もしかして…一ノ瀬に何かされたんじゃ!?
一ノ瀬って決まった訳じゃないけど…
「言わないといけないの…でも言って、なのはが辛い目に合うのはもっと嫌なの…」
今にも涙がこぼれそうになる目を袖口でこすり、蝶ちゃんは、その場にしゃがみこんでしまった。