責任取ってよねっ!


やっぱり蝶ちゃんには、迷惑をいつもかけてしまう…
たまには蝶ちゃんのために何かしてあげたい…
何をしたらいいんだろう?

「湊さん?始まるよ?」

私は、一人で考えていたら気づかないうちに授業が進んでいて、もうリレーが始まっていた。

私は、最後から二番目だから、まだ回って来ないけど…うちのチーム現在ビリ。このままビリで回って来てくれたら私的には嬉しい。でも…

次は蝶ちゃん…
絶対に一番でまわってくる。蝶ちゃんは、足が早すぎる。

ほら。
あっという間に一番だ。
さすが、蝶ちゃん…
皆が喜んでいる。ここで抜かされたらみんなからの視線が痛い…

どうしよう…
もう、今にも私に出番がまわってくる。

「湊さん!お願い!」

私にバトンが回った。
私は、なぜか昔のように、あのバスケのコートを楽しく駆け回っていた頃のように…

風を切って走ってしまった。
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