責任取ってよねっ!

「もっと近くにいってみる?」

蝶ちゃん、やっぱりバスケ好きなんだなぁ。
見ているのだけなのに顔が輝いてる。


「いいよ。」

私たちは人混みを掻き分けて前の方に行った。
相変わらず歓声はすごい…。
ほとんどが一ノ瀬の応援だったんだけどね。

「やっぱりすごいや。あんな動き…私、止められないかも。」

蝶ちゃんが珍しくマイナス思考…
でもたしかに無理は無いなぁ。
なんども言うようにすごいプレイをするから。



でも、なんでだろう?
全然笑ってない。
一番前だから、表情まで見えるけど少しも楽しそうじゃない…

私に楽しいバスケを教えてくれたのは一ノ瀬だったのに。一体あれから何があったんだろう…
いつになったら『あきらくん』に戻ってくれるんだろう…
< 46 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop