社長の彼とあたしの最後の恋愛
トラウマ
――何?何か聞こえる…。
洸輝の書斎から、女の人の甘い声が聞こえる。
そういえばさっき、美由が入って行かなかったっけ?
決まり文句、“仕事なので”、そう言って…。
ちょっと待って。
甘い声だけじゃない。
少し荒い、この息遣いは…。
洸輝よね?
間違いないよ。
あたしを抱く時にも、この息遣いは、聞こえるから…。