社長の彼とあたしの最後の恋愛


「あっ…」


そうよ。


パーティーで、お腹が痛くなって、意識を失ったんだ。


「赤ちゃん!赤ちゃんは?」



出血した事を思い出して、あたしは青ざめる。



「亜美、落ち着け。赤ちゃんは…」


言葉に詰まりながら、洸輝は一筋、涙を流した。


生まれて初めて、男の人が泣く姿を見たかも。


「赤ちゃん、ダメだったの?」


あたしの言葉に、一番泣いたのは、美由だった…。




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