夏休みのTシャツ
「本当にごめんなさい。」

恭ちゃんに向かって頭を下げる。すぐに体を起こして続けた。


「自分がミスしたくせに泣くなんて、情けないよね。もう、こんなことないようにするから……」


「その話はもういいよ。俺もさ、ちょっと冷たすぎたよな。ほんとごめん。」


「仲直り、してくれるの??」


「当たり前だろ。俺のパートナーは優希だけなんだよ。だからさ……」


不意に右手首を掴まれる。恭ちゃんがあまりにも真っ直ぐあたしを見てるから、目を離せない。





「もう先輩の前でなんか泣くなよ。泣くのは俺の前でだけにしろよ。」


そう言う恭ちゃんの耳は少し赤くて、思わず頷いた。

「じゃあこれからもよろしくな。今日のことは引きずるなよ。」


最後にギュッとしてから恭ちゃんは右手を離した。


その後は2人で窓の外を見てた。
恭ちゃんと仲直りできたことがただ嬉しくて、あたしは何にも思わなかったの。




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