服従の宴―契約―


────ネオン街のある三丁目から、二十分、電車に揺られ、着いた先は郊外の高台。そこに顕斗の通う高校がある。


 私立学校で、顕斗のような優等生が毎年特待生として招かれる。


 ほんの少し上がる進学率の為に、買われている。



 成績さえ下がらなければ、有名国立大学に合格するという実績を残そうとさえしていれば、卒業までの三年間、様々な面で優遇されている。


 駅からの並木道を歩く、よく寝たので頭はクリアーだ。それなのに気分が優れないのは、アイツの授業があるからだ。


 どんな顔して俺の前に現れるんだろう? と不安になる。だけど、それは無駄なことにも思えた。


 男にキスされた。しかも、その直前まで違う女を抱いていた男に……さらに最悪なのは、相手は教師。『秘密だ』と言ってきた。


 俺のほうが優位だ……そうだ、不安になる必要なんてない。



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