恋色カフェ

屈折

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──それは、２日前のこと。



《番号変わってなくて良かった～。覚えてる？　あかねだけど》


凄く久しぶりに、携帯の画面に表示された“あかね”の文字。出れば、変わらない声が私の耳に届いた──。



あかねというのは、以前働いていた居酒屋のバイト仲間。


『アンバー』を辞めてから、最初に勤めた会社の給料はバイト並の安さで、それだけでやっていくのはかなり困難だった。


生活の為に、と仕方なく働き始めた居酒屋へ、私の１日前に入っていたのが、あかね。

そんな訳で、私達が仲良くなるのに、全く時間はかからなかった。



《どうしてるかなと思ってさ。ねぇ、近々会わない？》



で、今日。

昔、一緒に飲んでいたお店の前で待ち合わせをして、久しぶりに会うことにしたのだ。