恋色カフェ
「今日は彗と、ずっと一緒にいるんだから」
その言葉が、私の耳許で落とされた──、と思えば。
「……ッ……!」
カリ、という小さな音と共に走った、痛み。声にならない声を上げると、くすり、と小さな笑い声が聞こえた。
「耳、弱いの?」
耳朶にかかる、熱い息。その刺激に身を捩れば、今度はぬるりと温かい感触が耳朶を襲う。
「やめ……ッん……」
──完全に面白がってる、この人。
耳を這う温かい舌先と厭らしい水音に、心臓はドクドクと大きな音を立てる。
「……止めてほしい?」
「……っ、え」
「これはさっき“店長”って言いかけた、お仕置き」