恋色カフェ
唐揚げとサラダぐらいしか食べなかったから、多分ほとんど消化されてからっぽになっている胃と乾いた喉に、取りあえず水を流し込んだ。
気持ち悪くて、固形物は受けつけそうもない。
この一週間、お酒を飲まなくても胃の気持ち悪さを感じていたというのに。昨日、何であんなに飲んじゃったんだろう。
「食べなきゃ、この胃薬って飲めなかったんだっけ……」
3年前も、そう言えばしばらくまともに食べられなかったな、とふと思い出す。
──学習能力ないな、私。
シャワーを浴び、身支度を整えて、少し早めに家を出た。
電車に乗り、一つ手前の駅で降りる。一駅分チビチビ歩いて向かおうと、私はいくつかあるうち、線路沿いの道を選んだ。
だって、早くアンバーに着きたかった訳じゃないから。