恋色カフェ
途中のコンビニで飲み物を買い、いつもは気に留めない風景もゆっくり眺めたりして、朝の時間を贅沢に使いながら歩く。
そうしてアンバーの前に到着したのは、いつもの出勤時間よりも30分程前。
カードキーを通し、従業員口から足を踏み入れると、建物の中は静まり返っていた。
ゆうべ遅かったから、みんなギリギリに出勤するつもりなんだろうか。
この一週間、ほとんど使うことのなかった従業員の休憩室に入り、ロッカーの整理をしてから事務所へ向かう。
倉庫に入ってレジ金の準備をしていると、誰かが事務所に入ってきた音がした。