恋色カフェ


明日は業者も入って雑貨のコーナーを一部改装する為、お店は臨時休業する。


確かに、それまでやってしまわなくてはいけないこともたくさんあるのだろう。テーブルの上を見れば、文字やら図形やらが羅列された紙が何枚も重なっていた。



店長はソファーに座り直して、んー、と伸び。その姿には明らかに疲労の色が滲んでいる。


「はあっ、駄目だやっぱり眠いっ」


無防備に目を擦る仕草に、思わず口許が緩んでしまった。



「ん、なに?」

「……いえ」


店長は黙って私をじっと見つめている。……どうして、何も言わないの。

いたたまれずその場を離れようとすれば、あ、と彼の小さな声に引き留められた。


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