恋色カフェ
二人の感性は似ている。前に怜ちゃんからそう聞いた。私も実際、その状況を目の当たりにした。
万由さんはもう、アンバーにとって無くてはならない存在で。知らないうちに、店長との間には誰も入り込む隙なんて無くなっているのかもしれない。
(ダメだ……止まらない)
さっき、店長はなんて冷たいんだろうと思った。
でもそれは裏を返せば、彼女のことをよくわかっていて、信じている証拠……?
「あのすみません」
「……あ、はい。いらっしゃいませ」
お客様に声を掛けられ、私は無理矢理頭を切り替えた。
こんなマイナス思考だらけの頭なんて、いい加減、どこかに捨ててしまいたい。