恋色カフェ
あなたは今、私がどんな顔をして、それを言ったのか、わからないよね。
「あのさ」
「んー?」
「……私達、もう終わりにしない?」
唐突に切り出した私に、秀人は目を見開いて、ようやくこちらを向いた。
「……それ、別れる、ってこと?」
静寂が、ふたりの間に流れる。
体が、固まる。
どこからともなく聞こえてきた車のクラクションの音で力が抜けた私は、慌てて頷いてみせた。
秀人はといえば、また携帯に目線を落としている。
「……わかった。いいよ」
今度は、私の方が、目を見開く番だった。