恋色カフェ
2年も付き合って、こんなにあっさり終わるものなのかと、帰り道考えていたけど。
──薄っぺら、だったんだ。
それだけ、私達の関係は。
引き出しの奥底から、秀人と撮ったプリクラやら写真やらを引っ張り出す。
と言っても、大して枚数はなかった。
小さなアルバムを捲っていると、付き合ったばかりの頃の、バイト先のみんなで撮った写真が出てきた。
「……ごめんね」
秀人が私の隣で、幸せそうに笑っているのを見たら──無意識に、そう呟いていた。
ごめんね。
私は最初から、秀人を利用していたんだ。
森谷店長を忘れる為に──。