恋色カフェ
「えっ、本当?!」
気のせいか、目の前の店長は何となく嬉しそうな顔をしている。
「────良かったらさ
戻ってこない? “アンバー”に」
思ってもみなかった話に『え』の口のまま固まってしまった。
「今、経理をやってくれる人材を探しててさ。確か高宮さん、商業系の学校出てたよね?」
「はい……少し前まで、派遣でも経理の仕事してました。……でも」
確か、経理は……。
「あの、理英(りえ)さん……奥さん、は……?」
「……あぁ。今、理英は店にいないんだ」