Mirror World
「あ?俺は‥案内人だ」
少年はにっと笑って答えた。
黒いフードの下から美しい天使の輪が輝く金髪で若干、王子様ルックス。
そして同い年のような感じ。
僕はしゃがんだ体を起こした。
「僕は優兎っていうから」
「ふ~ん‥本名じゃないだろ?」
「‥さぁね」
案内人は鋭い瞳で追求してきた。
本名じゃない‥か。
僕は口を閉じてその場から去った。
‥ってか可笑しいよ、この国。
「そうだよ、優兎。ここは可笑しな国さ。少女の想いで描かれた世界なのだから」