Mirror World
怪しい案内人から別れてかなり歩いた。
疲れからきているのか足が痛い。
大きく深呼吸をして、倒れ込むように寝転がった。
青く清々しい空。
いつになったら帰れる?元の生活に戻りたい。
うとうとと瞳をつぶりかけた。

「そんなところで寝たら風邪引いちゃうよ」

目の前には赤と白のドレスを着飾った少女が立っていた。
眩しい太陽の光を手で遮りながら少女の目を見た。

「‥有難う」

さっきの案内人と似た瞳を輝かせていた。
惚れ惚れする程、美しかった。
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