Mirror World

「人間は面白いね。僕を庇うなんて‥」
「!?」
「気に入ったよ、人間」

と、僕の腕を握り、手のひらに小さな四つ葉のクローバーを置いた。

「四つ葉のクローバー?」
「うん♪きっと君を助けてくれるから」

そう言って、クローバーの騎士はふと、風のように姿を消した。
不機嫌な案内人と、クローバーの騎士からの謎の四つ葉のクローバー。
僕は考えて、考えて、何も思い当たらなかった‥


案内人と一緒に城の周りを探検することになっていた。
アリスは未だに見ていない。
すると、

「鏡だ‥案内人」

ちらっと横目を流した時、薔薇に囲まれた大きな鏡が置いてあった。
案内人と駆け寄る。
あの鏡と同じ。
ハンプティ・ダンプティが居る鏡‥。
手をすっと伸ばそうとしたが、
< 23 / 46 >

この作品をシェア

pagetop