Mirror World
光のような雨が収まると、宙に浮く青年の姿があった。
銀色の髪、見たこともない奴だった。
ハートの騎士が、ハート型の紋に喋り掛けていた。
勿論、城は穴だらけ。

「てめえ!!」

無意識、僕は叫ぶ。
ハートの騎士が僕に向かって「駄目!」と言ってきた。

「ふーん、威勢がいい奴は好きだよ」

銀髪の青年は再び、あの光の雨を降らせた。
窓を割った場所から案内人の姿が。
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