あなたを愛した(完)
「ごめんごめん……そんな怒んなや。じゃあ土曜日な。迎えに来るから。じゃ、俺バイト行ってくるー!」
「え? ああ、うん……って、ちょっと!? 待ってえや瑛馬、まだ話……!」
って、あっかーん!
急ぎすぎてて聞こえてへん!!
急ぎ足で消えてった瑛馬の後姿。
あー……カッコイイ。
あかんほんまカッコよすぎや。
惚れて、惚れて、惚れた紗江は本当に幸せだった。
そういえば和人以来やな。
男の人とこんな仲良うするなんてこと。
そう考えながら、紗江はまた和人を思い出していた。