Prisoner of Love
「いいえ、違います」
そんな態度にも美希は、笑顔で返す。
「じゃあ、どなた?
無料で招待してもらったんだから、お礼が言いたいわ」
「それは……わたくしも分かりません」
美希がそう答えたとたん、母親の顔が歪んだ。
「分からない?」
「はい。
わたくしはただ、手紙でお手伝いを任されただけなので、主(アルジ)に関しては一切分かりません」
そう言ったとたん、全員が騒ぎ出した。