Prisoner of Love
☆act.2
*平気な顔で嘘をつく
真奈と寛子は、咲子の遺体を寝袋に入れた。
ドライアイスと一緒に。
電話が使えない以上、こうするしかなかった。
「やっぱり、毒物によるものだね」
真奈がそう言った。
真奈は現在、医療関係の仕事をしているから詳しい。
「ただ問題なのは、誰がいつ毒物を入れたのか。
あの毒物は即効性のものじゃないと思う。
だから、いつ入れたのか絞り込むことは大変だね」
未だそのままにしてある食事を見ながら言う。