Prisoner of Love



「遅かったね」



「何にしようか迷ってね。
あと、伊藤さんに逢ったから」



「そっか」




さっきの答えは保留にして、菜々は考えるのをやめた。


まだ時間はあると思うし、またみんなに心配かけてしまうから。




「はい、菜々の分」



「ありがとう」




そう言って飲み物を受け取る時、微かだけど優梨の手が震えていた。




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