つないだ小指
配送業者が入れ替わり立ち替わり、

荷物を運びいれあっという間に部屋のスペ-スが埋まっていく。

ベットの前にラグを敷くと

なんとなく落ち着いた。


「様になったな。菜々美のお城だ。」


「うん。」

ちょっと嬉しくなった。


「郁人、コ-ヒ-飲む。お菓子とか買ってくれば良かった。
 
 下のコンビニっっつむんんっ」

引き寄せられて、唇をふさがれる。


「口開いて。」

口内の奥で深くつながるキスをする。

何度も、何度も、繋がりを求めて

呼吸ができなくなり意識が遠のく。景色がモノクロになる。


「っんっはあ。」

呼吸が許され色彩が戻ってくる。


「菜々美、今すぐお前が欲しい。」

黙って頷くと、そのままベットに押し倒された。


「さっそく、使えるね?」

悪戯そうな顔して耳元で囁く。

ぞくっとして、体中が熱くなる。


「ばっ莫迦ぁ。」



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