つないだ小指
郁人の長い指が、私の頬を撫でる。


お互いに見つめあってふたたび深いキスをした。


体中にキスが落とされ、私は何度も啼いた。


少しでも近くに行きたくて、夢中で肌を重ねる。


郁人を体の中心で受け止めながら、


もっと近く、もっと近くと郁人の背中を抱きしめた。


鋭敏になっている体中の触角が、

ジリジリと波を連れてくる。





「郁人っ郁人っ嫌だっ駄目ッあんんっ」真っ白になる。



「菜々美っ****:::+++」





郁人が何か言っているけど聞こえない届かない。



今までに感じなかった。ぎりぎりの感覚が、


私を意識の底に連れて行ってしまう。



どのくらい経っただろう



「菜々美?」


「郁人。」


郁人の声が菜々美を引き戻す。



「大丈夫?菜々美。」









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