つないだ小指
さっきの、事が、あってから、

女子社員は話しかけてこなくなった。

串枝さんがあまり強烈だったので、

噂話なんてどこかに飛んで行ってしまった。


1次会は終わり数人が2次会へ繰り出していった。

わたしは、設楽さんに挨拶して一次会で帰ることにした。

一人、駅に向かって歩いて行くと、春日が追ってきた。


「送ってくよ。」


「いいよ。主役は2次会行かなくちゃ。」


「送ったら戻るから、話がある菜々美。」


「困るよ、春日、みんなが変に思うし、串枝さんが、」

あっ、とこういう告げ口見たいのはしたくない。


「萌香が、お前に何か言ってきたのか。」


「いやいや、何もないよ。付き合ってたかな~って。」

何言ってんのわたし、暗に認めてるじゃない


「そうか、嫌な思いさせてごめん。

 あいつには話すよちゃんと俺が振られたことは。

 まあ、あいつに戻ることは無いけど。」


「そうなの?すごく春日のこと好きそうだったよ。」


「どうかな、俺二股かけられ捨てられたんだけど。

 体の関係っていうか持てればよかったし

 そんなに好きじゃなかったし、普通に別れたんだ。

 俺は菜々美が好きだったから。

 たぶん、出世して惜しくなったんじゃないかな。」



体って。。。もう、大人の話しすぎて分かりません。


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