つないだ小指
「なぁ、郁人妬けた?」

「えっ。まあな。」

わざとを装う春日。馬鹿野郎おれがお前の気持ちに気づいてないわけないだろ。

春日は唯一俺たちが婚約してることを知ってる。

菜々美を紹介する前にその話をしていたから。

だから、春日の気持ちに気づいて困惑した。

多分本人が一番困惑してるだろう。


「おまえ危機感持てよ。菜々美ちゃんはいい女だぞ。放っておくと俺みたいのに


浚われても知らないぞ。」

宣戦布告か?


「フフッ忠告ありがとう。放っておく気はないからご心配なく。


じゃあな、春日月曜からまた会社でな。俺らはこれから愛を確かめ合うんで。」


菜々美をグイッと引っ張られて抱きしめた。

悪いが、菜々美は譲らない。


「えっ郁人、えっ何~...」


「はっ春日、何やってんのよ助けなさいよ~っ!」


春日はヒラヒラ手を振りながら


「お邪魔虫は消えるよ~。」


と言って帰って行った。


菜々美奪還成功!

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