つないだ小指

別々の生活

『第4ラボ』

私の配属先

研修の最終日それぞれの配属が決まり解散となった。


「菜々美!本社だってねいいなあ。」

「遥は?」

「清里。う-やっていけるかなあ不安だよ。

 一応来月からこっちに赴任するから、

 それまでに住居準備とか荷物の準備しとけって言われた。」

「がんばってね。」

「あ、ねえ菜々美、ちょっとお茶していかない?」



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駅前のビルの喫茶スペ-スは、人のいない時間帯らしくガランとしている。


遥とお茶を飲みながらたわいもない話をしていたが、


思い切って気になってることを聞いてみることにした。


「あの、私、昨夜どうやって部屋に戻ってきたのかなあ。」


「びっくりしたよ~、いないなあと思っていたら、廊下で拾ったって、

 抱きかかえて専務が連れてきて。」


「わ~恥ずかしいよ、ごめんなさい!みんなあきれてたよね、、、、」


「いや、みんな盛り上がってたし多分、高山君ぐらいしか気づかなかったよ。

 わたしが専務に部屋案内して、

 高山君が置いてあった荷物運んでくれたんだよ。」

酔い潰れていたことになったんだね。

良かった郁人の立場が悪くなることはさけたかったたら。

騒ぎにならなかったので一安心だ。


「高山さんどこに配属されたの?お礼言わなきゃ。」


「私と同じ、清里。あ、所長は専務がしばらく兼任するらしいね。」


「高山君にお礼言っておいて貰える?。」


「いいよ。専務にも?」


しばらく考えてから、遥にはある程度知っていてほしい。嘘はつきたくない。


「う~ん、いいや。---あのね、遥、

私と専務は幼馴染でね、恋人なの。

ついでに、妹の兄なの。一緒に暮らしてる。」



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