つないだ小指
メ-ルがあってからずっと眠れず待っていた。

東京駅に12:00頃着くはずタクシ-で1時間はかからないとは思うけど

郁人に会える。

心臓が壊れそうなくらい激しく鳴る。

こんなに私は郁人が好きだったんだなあと改めて思う。

玄関がカチャリと開くと懐かしい顔が見えた

「ただいま。」

「、、、、、、」

声が出ない、ホントは飛んでいきたいのに、

立ちすくんでハラハラと涙があふれた。


郁人、ごめん。わたしは思ったより弱虫だよ。

「菜々美?どうしたのなんで泣いて。」


「ごめっ、郁っ、、、、った。」


「菜々美泣かないで、ほら顔見せてよ。」


「郁人会いたかった。」


郁人の手を握り締めてへたっと床に座り込んでしまった私に。


指で涙を拭いながら、



「待っててくれたんだね。

 菜々美の笑顔を見るために帰ってきたんだよ。ほら笑って。」


優しいキスを降らせた。


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