つないだ小指

金色週間

目が覚めると、すぐ横に郁人の顔があった。

昨日のことが夢じゃないと再確認した。

起こさないようにそっとベッドを抜けようとすると。

引き戻された。


唇を塞がれ眼をぱちくりしていると。

「おはよう菜々美。」

とすっきりした顔であいさつしてきた。

「あ、おはよう。」

昨夜のことを思い出して真赤になってしまった。



下で結城パパの声がした。



「何だこの荷物?郁人~帰ってるのか?」



「やばいっ服着てっ。たぶんばれてるけど、この姿はみせられないよな。」

「うん。」



再会の余韻になんて無縁の私達だ。

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