つないだ小指
「菜々美、郁人来てるんだって?」
会社の玄関ホ-ルで、春日が会うなり話しかけてきた。
「おはようございます、室長。佐伯です。」
「あ、悪い。佐伯さんお義兄様がお帰りだとか?」
「義弟です。帰ってますよ。会議です。」
エレベ-タ-に乗り込む。
「春日っやめてよ会社で郁人の名前出さないでよ。」
「ごめん、でも内緒なの?」
「う-ん、微妙?あえて言いたくないっていうか?」
「だって、正式に婚約したんだろ。指輪嵌めたし。」
「話したの?郁人。」
「だって、俺会ったときから婚約者だって紹介されたし。
大学時代の連中は 皆知ってるんじゃないか。
でもお前、『指輪してくれない』ってあの頃郁人嘆いてたからさ。
入社してきたとき指輪見てああそうかって思ってたんだけど?違うの?」
ガクンと止まりドアが開いた。
降りようとする春日に、
「わたし、どうしたらいいかわかんないんだよ。」
とつぶやいた。
会社の玄関ホ-ルで、春日が会うなり話しかけてきた。
「おはようございます、室長。佐伯です。」
「あ、悪い。佐伯さんお義兄様がお帰りだとか?」
「義弟です。帰ってますよ。会議です。」
エレベ-タ-に乗り込む。
「春日っやめてよ会社で郁人の名前出さないでよ。」
「ごめん、でも内緒なの?」
「う-ん、微妙?あえて言いたくないっていうか?」
「だって、正式に婚約したんだろ。指輪嵌めたし。」
「話したの?郁人。」
「だって、俺会ったときから婚約者だって紹介されたし。
大学時代の連中は 皆知ってるんじゃないか。
でもお前、『指輪してくれない』ってあの頃郁人嘆いてたからさ。
入社してきたとき指輪見てああそうかって思ってたんだけど?違うの?」
ガクンと止まりドアが開いた。
降りようとする春日に、
「わたし、どうしたらいいかわかんないんだよ。」
とつぶやいた。