つないだ小指
集団住宅の前の小さな公園。

ブランコで遊ぶ子どもたちの声が聞こえてくる。



「落ち着いた?はい、ミルクコ-ヒ-これしかなかった。

 それと、何も食べてないだろ?

 サンドイッチと思ったんだけど肉まん食べたくなっちゃって、

 これでいい?」


「!郁人が肉まん?」


「え、旨いだろ肉まん。」パクッと食べてニッと笑った。


「うんまあおいしいけど、郁人イメ-ジに合わない。」


「菜々美~、何年一緒にいるんだよ、イメ-ジとか言うな。」


「そういえば、高校のそばのコンビニでよく買って食べてたっけ。」


「そうだろ、寒くなったら肉まん!必須。」


「5月だけど。」


「まあそうだな。ま、いいじゃん旨いんだから。」

ふふっ

「なんか、私、郁人の何見てたんだろ。」


「見てなかったんだろ。おれは、菜々美ずっと見てるのに。」


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