つないだ小指
ゴクッと郁人が息をのむ音が聞こえた。

そうなんだ郁人も感じているんだと理解した。

6歳から母と二人だけの生活になった私、

郁人の家庭はそんな私を両手を広げて迎えてくれて、

郁人と兄弟のように可愛がってくれた。

私の家だったらっていつも思ってた。

郁人と家族になることは私の憧れだったんだ。

だから郁人なの?

違うよ郁人と家は関係ない、

関係ないはず。

確かめたい。

こんな気持ちのまま家に居たくないでも、


でも愛菜は、、、


「郁人私この家出てみようかな。」


「菜々美、お前はそれで、どうするつもりなんだ。」


「うん、分からない、けどもやもやする。」

「親父ともこのことは話したことがあるんだ。

 愛菜のことをお前の負担で育てるのは良くないって。

 菜々美がいるとつい頼ってしまう。

 俺たちは、お前を便利に利用したくないと話し合ってた。

 いいと思うよ辛くなったらもどればいいし、

 親父には俺から話すよ。」


「郁人はいいのそれで。」


「婚約解消とかいうんじゃないだろ。」


「ないよっ、ないない。」


「ならOK、ていうかむしろ嬉しいよ。二人の時間が持てるし。

 毎週帰りたくなるなあ。

 泊めてね菜々美。」


////////そ、そこですか~
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