派生小説第3話
「あの・・・もしかして、一緒に暮らすんですか?」
自己紹介よりも、先に質問が出た。
頭が混乱している。
錯乱とは、こういう状況のことを差すのだろうか・・・。
あ、そういえば後で硫藕に連絡取らないと・・・。
「何いってるの?気が早いわよ。あなたたちの問題だってあるでしょうから、これから徐々にね・・・。」
お母さんが、はにかんだ笑みで、そんな言葉を口にする。
そりゃ、そうだ。
お母さんたちは別として、こっちは今日が初対面なのだ。
いきなり現れて、さぁ、一緒に暮らしましょう。では、20年前の漫画だ。
「それに、ティアラはもうすぐ婚約するしな。」
隣に座っている、老年の男性が、ハハハと笑う。
・・・・・・・・・・・・・・・え?
「どういうコトですか?」
頭が混乱する。
目の前が真っ白になる。
婚約ってなんだ?
再婚ってなんだ?
僕は、どうしてこの場にいるのだ?