派生小説第3話
(-2-)


「婚約するみたいじゃないか?おめでとう。」


 あれから、1週間後の日曜日。


 先週の埋め合わせをするように、僕は硫藕とボーリングに来ていた。


 久々の再会だというのに男の友情は長年の時代ぐらい、すぐに消化する。


 しかし、それでも時は進む。


 それぞれに、残酷に・・・。


 何も変わらない僕と、婚約間近の硫藕。


 いったい、何が違うというのだろう・・・。


「あれ?誰から聞いたんだ?」


 5レーンが終了した時点で、お互いに100対109.


 腕はなまってないか・・・。


「オマエだけが、中学校のダチじゃねぇよ。」


 まさか、婚約者様のお父様です。


 とは、言いにくい。


 すぐにばれる嘘だと、分かっていながら、そんな出任せがでた。


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