派生小説第3話

「そっか・・・まぁ、そんなこともあったけどな・・・。」


 言うと、硫藕は腰を下ろして、タバコをつける。


 一息ついて・・・。


「久々に会った、お前に言うのもなんだけどよ・・・。正直、別れようと思っている。」


 ・・・・・・・・・え?


「・・・何でだ?」


 頭が混乱する。


 目の前が真っ白になる。


 ・・・僕の目の前にいる男は、今なんと言った。


「そりゃ、愛していた時期もあったさ・・・。婚約だって本気で考えていた時期もさ・・・。だけどな・・・何かが違うんだよな・・・。」


 何が、違うんだ?


 いったい、何が不満なんだ?


 だけど、そんな言葉は一言も口に出せずに、硫藕は、とても悲惨な言葉を口にした。




「・・・・・・・・・俺は、ティアラのことは、もう愛していない。」



 ・・・・・・・・・・・


 ・・・・・・・・・・・・・・・・頭が混乱する・・・・・・・・。


 ・・・・目の前が真っ白になる。


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・世界は、ゆがんでいる・・・・。


 いや、ゆがんでいるのは、僕の目か・・・・・・・・・・・。





つづく。
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