〜海〜
―薫―

「……じゃあ行こう。」

そう言って手を差し出す司君。


「……え??」

「ほら。おいで。傘に入らないと濡れる。」

「……そっかありがと。」

少し顔が赤い気がする司君。


私はその手をとった。


私を気遣って速度を合わせてくれる。

優しいな。


しばらく歩くと一軒家についた。

「……お母さんとか迷惑じゃないかな??」

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