記憶混濁*甘い痛み*

友梨は不思議そうな顔をして。


「…させてないもん」


と、呟いてから、シーナに。


「シーナ?久しぶり…」


と、問いかけた。


『友梨?やだぁ、久しぶり!体調はどーお?ね、大丈夫?』


「うん。毎日何だかとっても眠いけれど…和音先輩が色々して下さるから助かっちゃうの。私、奥さま失格みたい」


『何言ってるのよお!今はいーじゃないの。和音さんに甘えさせてもらいなよ。ねぇ、もうどっちか解ったの?どっちどっち?』


「生まれるまで聞かないでおこうかって話してる。私は和音先輩に似た男の子が良いのだけれど、和音先輩は私に似た女の子が良いのですって。でも、どちらでも嬉しいから…生まれてからのお楽しみでいいね?って」


そう言うと友梨は和音に視線を送る。

和音は友梨を愛おしそうに抱きしめると、優しく頬にキス。


『そっか、そっか。相変わらずラブラブだね!もうほんっと、うらやましい。ああ、でも友梨が幸せそうであたしは嬉しい!あっ、何すんのよルイジ……』


『よお友梨ちゃん!イヤッホォ!エロ亭主に代わってくんね?』


「…ルイジ先輩の意地悪。そんな人、うちにはおりません」


『にゃは?友梨泣くな!今度行った時オレが和音に殺される!友梨ちゃんの超絶美形の、最高の旦那様に代わってくれい!』


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