記憶混濁*甘い痛み*
今日も。
部屋の中からは、友梨の悲鳴が聞こえていた。
イヤ
ヤメテ
タスケテ
コワイ
ダメ
ダメ
チガウ
コノコ
タスケテ
タスケテ
タスケテ
アカイ アカイ アカイ
アカイアカイアカイアカイアカイ!!!
ネェ
アカイ ノハ ワタシ?
アカイ ノハ ナンノ イロ?
サワラナイデサワラナイデサワラナイデ
ユウリ ノ ナカ 二 カエシテ
カエシテ カエシテ カエシテ…………!
泣いて、叫んで、暴れて、喚いて。
強い薬の投与で友梨の綺麗だった肌はくすみ、髪の艶もなくなった。
拘束帯に擦られた皮膚からは、血が滴り
その姿を見ているのに耐えきれなくなった芳情院は、5日目に、和音の名前を呼んだ。