夜蝶†水に溺れた金魚

DV〜内面の傷〜

龍弥と同棲生活初めて約2年。

初めの頃は優しくて笑顔の絶えない
生活で毎日が楽しくてしかたなかった。

だけど……ある日を境に龍弥は変わった―。

「美咲ー、遅かったじゃん?なにしてたのかなー?俺以外の男と寝たの?」

帰って来て開口一番に出るのはいつもこの言葉。 もう聞き飽きた……。

「そんなことしないよ、龍弥だけだよ。」

酒臭い……。

テーブルの上には酎ハイの缶やビールの缶が散乱してる……見慣れた景色―。

悔しいけど私の帰る場所はここしかない……。

「美咲、金は?」

「うん。でも今日は龍弥の誕生日だし、出掛けないで一緒に居よ?」

龍弥の目つきが変わる―。

私は龍弥の目が嫌い。

分かりやすいから……。

「なに?…また泣かせられたいんだ、美咲はほんとかわいいな。」
ふっ…って薄笑いを浮かべる顔はもう昔の龍弥じゃない。

龍弥がこんな風に変わったのはきっと私のせい…。
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