夢はひそかに…できないっ *草食王子にkiss*

「まぁ驚いただろうし、コーヒーでもどうぞ」

「ありがとうございます」


あ……あたしコーヒー飲めないんだよね。

ミルクと砂糖多めじゃないと。

だけど差し出されたカップには、「そんなこと常識よ」と言わんばかりに、ミルクと砂糖たっぷりのコーヒーが注がれていた。


「それでね、優香ちゃん……」

コーヒーを飲みながら、言いかけた理事長さんを見つめる。

うわー、甘くて美味しい……。


「凛夜と、後継ぎをつくってほしいの」


ブーーーッッッッッ!!!!!!

「後継ぎぃぃぃぃ!?」


あたしは理事長さんの机に向かって、思いっきりコーヒーを噴射してしまった……。

「そうよ?」


何事もなかったかのように、机の上の汚物を拭き取る理事長さん。

「そのために今日から、凛夜と暮らしてもらうからね?凛夜はもう部屋で待ってるから」








< 23 / 79 >

この作品をシェア

pagetop