夢はひそかに…できないっ *草食王子にkiss*
「まぁ驚いただろうし、コーヒーでもどうぞ」
「ありがとうございます」
あ……あたしコーヒー飲めないんだよね。
ミルクと砂糖多めじゃないと。
だけど差し出されたカップには、「そんなこと常識よ」と言わんばかりに、ミルクと砂糖たっぷりのコーヒーが注がれていた。
「それでね、優香ちゃん……」
コーヒーを飲みながら、言いかけた理事長さんを見つめる。
うわー、甘くて美味しい……。
「凛夜と、後継ぎをつくってほしいの」
ブーーーッッッッッ!!!!!!
「後継ぎぃぃぃぃ!?」
あたしは理事長さんの机に向かって、思いっきりコーヒーを噴射してしまった……。
「そうよ?」
何事もなかったかのように、机の上の汚物を拭き取る理事長さん。
「そのために今日から、凛夜と暮らしてもらうからね?凛夜はもう部屋で待ってるから」