夢はひそかに…できないっ *草食王子にkiss*
王子様があたしの座るベッドの横にかしづく。
「驚きましたよね、後継ぎなんて……。すみません、うちの母は少し強引なところがあって」
悲しげに目を伏せて、目に入らないか心配なほど長いまつげを披露する王子。
かっこよすぎる……!
「今からでも取り消せますけど……一緒に行きますか?」
男の子と同じ屋根の下。
本当はこの王子様、とんでもない肉食系だったりするかも。
……ううん、この流れだと99%そうだ。
少女マンガに携帯小説で学んだあたしのカンがそう言っている。
すっごく危ないかもしれない……けど。
甘~い期待は止められないの。
「ううん、これからよろしくお願いします」
顔を真っ赤にしながら言うと、王子様はふわっと笑った。
「こちらこそ、よろしく」