夢はひそかに…できないっ *草食王子にkiss*

「はぁ……」


ため息が自然にこぼれる。

星条くん……ほんとに何も思わなかったのかな。

それよりあたし……星条くんのこと、好きなのかな?

さっきは「好き」って言っちゃったけど、正直「好き」がイマイチわからない。

だって今まで、妄想の中で生きてたんだもん。


ドンッ

「……!すいません!」


下を向いて歩いてたら、誰かとぶつかったらしい……。

相手の持っていたプリント類が、バラバラと床へ吸い付いていく。


「大丈……あれ?花壁さん」


優しい声で聞かれ、顔を上げる。

こ、この超絶イケメンは……。


「星条くん……」

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