夢はひそかに…できないっ *草食王子にkiss*
場面変わって理事長室。
あたしは理事長許可のもと一時間目をサボり、ほろ苦コーヒーを飲んでいる。
……相変わらず、理事長は綺麗だなぁ。
お母さんと同級生とは思えない程、綺麗な顔立ちに若々しいオーラ。
20代と言ってもおかしくないくらいだ。
「…………それで」
理事長はカチャン、とティーカップを置いてあたしを見つめる。
あんな新聞が出たら、母親は黙っていないだろう。
理事長さん、怒ったら怖そうだしなぁ……。
小さな声ではい、と返事をする。
「凛夜とはどこまでいったわけ?」
「…………どこまで!?」
な、何を勘違いしてるのこのお母さん!!
顔を真っ赤にするあたしを見て、彼女は嬉しそうにニヤニヤと笑う。
「軽いキスくらいまではいったでしょう?ひょっとしてもう一緒に寝てるの?」
「きす……一緒に寝る……」
刺激的なワードに思わず妄想がはたらく。
あたしの顔から、ぷしゅうと蒸気が出そうだ。