夢はひそかに…できないっ *草食王子にkiss*
DREAM☆2
さよなら僕のお姫様
カララ……パタン
「あ、待って星条くん!」
驚く花壁さんの声を振り切って保健室を走り去る。
僕は走りながら、自分の頬を伝う涙を無視した。
僕は……。
「花壁さん……同居は、やめよう」
僕のせいで彼女の気を失わせてしまった。
それほどのショックを与えてしまった。
その気持ちが溢れだして出た言葉だった。
「え、星条く……」
「ごめんね、花壁さん……あんな偉そうな事、言っておいて」
「そんな……やだよ、星条くん!二人で暮らそうって昨日……」
花壁さんの目尻に涙が滲む。
あぁ。
僕はまた彼女を傷つけてしまった。
もう、終わりにしよう。
僕には、無理なんだ……。
本当にごめんね、花壁さん。