夢はひそかに…できないっ *草食王子にkiss*

「僕は、君がいないと駄目みたいなんだ……君がいると、それだけで落ち着く。楽しくなる。元気が出る」

「星条くん……」




塞き止めていた思いが、ドドッと溢れ出す。

同時に涙も溢れだして、僕の思考回路は再び狂った。


でも、伝えたいことはひとつ。



「花壁さん、もう泣かないで。花壁さんが悲しいと、僕は何倍も悲しい。なんでかはわからないけど、いても立ってもいられないくらい、おかしくなるんだ」


「……」


「花壁さん、僕が君を守るから……もう、泣かないで。笑っていて」





言えた。

この気持ちはなんだろう。

すっきりと晴れやかなのに、心臓はバクバクと鳴る。



「……うぅ」


「花壁さん……？」



花壁さんが肩を上下させる。

顔はうつむいているけど、これは多分泣いてい……。


「うわぁぁぁ、何!?ちょっと!!何もう何これぇ!!ぐはぁ!!」




「うわっ、花壁さん!?」




花壁さんは突然高笑いしながら発狂し、じたじたともがきながら準備室を出ていった。