定義はいらない
朝になり、松木先生は私を抱いて眠っていた。
まぁよくこんなにも熟睡できるものだって半ば呆れた。
小さい目に不釣り合いな長い睫毛が寝息に合わせて揺れる。
童願だな。
改めて見直す。
軽くキスをする。
「ん?」
「おはよ。」
時計は6時半を指していた。
「今、何時?」
「6時半。」
「まずいな。今日休み?」
「休み。」
「いいなぁ~。」
寝惚け眼で起き上がるとそそくさと衣服を身に付けた。
「昨日はありがとう。」
「いいえ。」
少しだけ化粧がとれた自分の顔が気にする。
こんな顔、太朗ちゃんにも見られたことないのに。
「じゃあ。」
そう言って彼は去った。
マンションの出口まで送らなかった。
送る必要はない。
松木先生は、太朗ちゃんじゃないから。
松木先生が帰って、
私は一人、松木先生の残したぬくもりに包まれて
眠った。
このまま目覚めなくても構わない。
まぁよくこんなにも熟睡できるものだって半ば呆れた。
小さい目に不釣り合いな長い睫毛が寝息に合わせて揺れる。
童願だな。
改めて見直す。
軽くキスをする。
「ん?」
「おはよ。」
時計は6時半を指していた。
「今、何時?」
「6時半。」
「まずいな。今日休み?」
「休み。」
「いいなぁ~。」
寝惚け眼で起き上がるとそそくさと衣服を身に付けた。
「昨日はありがとう。」
「いいえ。」
少しだけ化粧がとれた自分の顔が気にする。
こんな顔、太朗ちゃんにも見られたことないのに。
「じゃあ。」
そう言って彼は去った。
マンションの出口まで送らなかった。
送る必要はない。
松木先生は、太朗ちゃんじゃないから。
松木先生が帰って、
私は一人、松木先生の残したぬくもりに包まれて
眠った。
このまま目覚めなくても構わない。